稲光誠一税理士事務所

税金に関することなら香椎税務署管内(福岡市東区、宗像市など)で最も歴史があり、経験豊富な当事務所にお任せください。
(グラフによるわかりやすい経営分析も行っています。)
TOPページ > TOPICSバックナンバー > 有限会社の進む道は2つ

トピックス

バックナンバー

有限会社の進む道は2つ 2006/04/01

平成18年5月1日に新会社法が施行される予定です。それと共に有限会社法は廃止され、有限会社を新たに設立することは出来なくなります。既存の有限会社は、今のまま登記変更などは行わずに「会社法のもとでの有限会社」として存続するか、「商号変更による通常の株式会社」に移行するか、この2つの道のいずれかを選ぶことになります。しかし、あわてる必要は無いので、じっくり考えて進む道を選んでください。

【1】会社法のもとでの有限会社「特例有限会社」
会社法の施行と同時に「会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律」(以下「整備法」という)が施行され、既存の有限会社(以下「旧有限会社」という)は、この法律の施行日以後は、「有限会社」という商号のままで会社法の規定による株式会社として存続します。これを「特例有限会社」と呼びます。この場合は登記の変更手続きは特に必要ありません。
この場合、旧有限会社の「定款」、「社員」、「持分」及び「出資1口」はそれぞれ、特例有限会社の「定款」、「株主」、「株式」、及び「1株」とみなされます。
また、特例有限会社の施行日における発行可能株式総数及び発行株式の総数は、旧有限会社の資本の総数を当該旧有限会社の出資1口の金額で除して得た数とするとされています。
簡単に言えば、旧有限会社は、会社法により株式会社とみなされ、「有限会社」という商号を用いて、有限会社法が存在しない状態になった後も、会社法の下で、有限会社として生き続けるという意味に理解してください。
基本的には、有限会社という名前をつけた「株式会社」ということになります。従って、既存の有限会社を経営している経営者は「特例有限会社」として、「有限会社」の商号を用いたまま、新会社法の規定による株式会社の経営者になることになります。
   
【2】商号変更による通常の株式会社への移行
特例有限会社は、定款を変更してその商号中の有限会社という文字を株式会社という文字に商号変更することが出来ます。株主総会で商号変更の特別決議をし、本店所在地の法務局に決議後2週間以内に、旧有限会社については解散の登記をし、商号変更後の株式会社については設立の登記をすることにより、簡単に株式会社に移行することが出来ます。
なお会社法により最低資本金制度が廃止されますので、株式会社へ移行しても資本金を1,000万円以上に増資する必要はありませんし、資本金は逆に1円に減資することも出来ます。


【3】特例有限会社のメリット
特例有限会社のメリットは
@ 役員の任期が無期限なので、役員の交代がない限り役員の変更登記をする必要がありません。
従って、法務局での登録免許税及び司法書士への報酬等、少なくとも2万円程度の費用が不要です。
ちなみに、新会社法の株式会社の役員の任期は最長10年です。
A 決算公告が不要です。
特例有限会社は決算公告の必要はありません。株式会社は定時株主総会終了後遅滞無く官報又は日刊新聞に決算公告をしなければなりません。決算公告の費用は中小会社で概算でも5万円から10万円必要です。

特例有限会社のデメリットとしては、特に挙げるなら、取引上、株式会社と比べて弱小企業と見られがちなことくらいでしょう。

【4】税務上の取り扱い
特例有限会社から株式会社に移行しても、税務上の事業年度は継続することとなりますので、その移行日前日までを1事業年度として申告する必要はなく、従来通りの事業年度で確定申告をします。

【5】定款の見直し
既存の定款を新会社法の規定に適応しているか、見直してください。もし不適応な条項があれば、株主総会の特別決議により早急に定款の変更をしてください。ただし、定款の絶対的記載事項である「目的」、「商号」、「本店の所在地」以外は法務局での定款変更の登記手続きは要りません。

(C)2005 Inamitsu Seiichi accountant office.All Rights Reserved.