稲光誠一税理士事務所

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実質一人会社のオーナー報酬に対する課税はこう変わる!! 2006/06/01

平成18年度税制改正により、実質的な一人会社の役員に対する給与について、業務主宰役員の『給与所得控除相当額を損金不算入』とする新たな規定が設けられました(平成18年4月1日以降開始する事業年度から適用)。この制度によって多くの中小企業が対象になると考えられます。

【1】対象法人となる実質一人会社とは

同族会社(1の業務を主宰する役員(2及びその同族関係者等が、
@ 発行済株式の総数の90%以上を所有している。

かつ

A 会社の常務に従事する役員(3の過半数を占めている。

上記2つに該当する場合は、会社の業務を主宰する役員の給与所得控除額に相当する部分の金額(4は、損金不算入とされます。

※ 医療法人については、対象法人から除かれます。
(1「同族会社」とは、株主等とその同族関係者(株主等と特殊の関係にある個人や法人)を一つのグループとし、これらの上位3つのグループが所有する株式や出資金額の合計額が、その会社の発行済株式総数または出資金額の50%以上に相当する会社をいいます。
(2「業務を主宰する役員」とは、基本的には経営権を行使して職務を執行する中心的な役員1名を指します。
(3「常務に従事する役員」とは、肩書きの常務を指すのではなく業務執行の適正を監督すると認められる役員を指します。
(4「給与所得控除額に相当する部分の金額」とは、以下の表を参考にしてください。
     

【2】適用除外となる場合

上記@とAの条件を満たす場合でも、次のような場合は従来どおり損金に算入できます。
@ その法人の直前3年以内に開始する事業年度の「基準所得金額」(法人所得(別表四の所得金額又は欠損金額)+業務主宰役員給与)の平均額が年800万円以下である場合

または

A @の平均額が800万円超であっても3,000万円以下で、この平均額のうち業務主宰役員給与の割合が50%以下の場合

【3】対策を考える

それでは、この制度の対策はあるのでしょうか?
現在公表されている法律や政令などから判断すると、次の2点が考えられます。
1.株主構成の変更
具体的には、10%超の株式を非同族の株主に持ってもらう。取引先などと株の持ち合いなども考えられます。

2.役員構成の変更
常務に従事する役員の過半数が同族の場合に対象となりますので、常務に従事する役員の半数以上を同族以外にすると、規制の対象外になると考えられます。
なお、職務執行の実態のない名目だけの役員は対象に含まれないため、注意が必要です。

【4】注意点

 しかしながら、これらの対策を考える際には、形式だけでなく実態も伴っていないと税務署で否認される場合も考えられますので、この規定の対応については、自己の事業のあり方も含め、税理士等の専門家にじっくり相談されることをお勧めします。

★ 適用判定のフロ−チャ−ト


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