稲光誠一税理士事務所

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役員賞与が損金として認められるってホント? 2006/07/01

前回では、業務主宰役員の「給与所得控除額」が損金(税務上の費用)として認められないという、法人に不利な税制改正の説明をしました。今回はいくぶん有利な改正について説明します。

 これまで役員への賞与は損金として認められず、支給した賞与は法人の所得に加算され法人税が課税されていました。今回、平成18年度税制改正により、あらかじめ支払時期と金額を決め、所轄税務署長にその旨の届出がなされていれば、損金として認められることになりました。
今回の改正による新しい役員給与制度は、平成18年4月1日以後開始する事業年度から適用されます。
では、詳しく見ていきましょう。

【1】役員報酬・賞与等の区分の廃止
 これまでの法人税法上の役員報酬・役員賞与・役員退職給与の区分の廃止により、これらを一括して「役員給与」として規定されるようになりました。その役員給与のうち損金として認められるものを定めています。具体的には次のとおりです。

《損金として認められるもの》

@定期同額給与
支給時期が1月以下の一定期間ごとであり、かつ、当該事業年度の各支給時期における支給金額が同額である給与
※ これまでの「役員報酬」に該当するものです。

A事前確定届出給与
その役員の職務につき所定の時期に確定額を支給する定めに基づいて支給する給与で、定期同額給与及び利益に基づいて支給されるものではなく、所轄税務署長にあらかじめ届け出ているもの

※ つまり、これまで「役員賞与」として支給していたものでも、届出を提出すれば損金として認められるのです。

B退職給与
C使用人兼務役員の使用人分給与
など。(その他、非同族会社該当項目等は省略。)
但し、@〜Cについて、過大な役員給与は損金算入しません。


【2】事前確定届出給与について

【1】のAに規定する届出は、その給与に係る職務の執行を開始する日(その役員に就任した日)と、当該事業年度開始の日の属する会計期間開始の日から3月が経過する日(3月決算法人の場合は6月30日)とのいずれか早い日までに所轄税務署長へ提出するよう定められています。

なお、事前確定届出給与に関する届出書は税務署に備えてあり、当事務所でも準備しています。

事前届出の具体的記載事項(法人税法施行規則22の3より)
は次のとおりです。

 @支給の対象となる者の氏名及び役職名
 A支給時期及び各支給時期ごとの支給金額
 B支給時期及び支給金額を定めた日並びに定めを行った機関
 C職務の執行を開始する日
 D定期同額給与としない理由及び支給時期とした理由
 E事前届出給与以外の支給時期及び各支給時期における支給金額
 F前会計期間の支給対象者の給与の支給時期及び各支給時期における支給金額
 G他の役員に対する給与の支給時期及び各支給時期における支給金額
 Hその他参考となるべき事項


その他、例えば届出金額より多く支給した場合、オーバーした部分の金額だけでなく、その届出と一致しない支給金額の全額が損金からはずされてしまうことに注意してください。逆に届出金額より少ない金額を支給した場合も確定額の支給といえないことから、その全額が損金からはずされてしまいます。必ず届出どおりの金額での支給が必須となります。
非常勤役員等に対し、毎月ではなく年に数回のみ報酬を支払う場合は、その全ての支払いに対して届出が必要です。
尚、もともと定期同額で役員報酬を払い、賞与を支給する予定もない場合は、これまでどおり届出は不要です。
その他、ご不明な点は当事務所へお気軽にお問い合わせ下さい。
    

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