稲光誠一税理士事務所

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2007年問題はすぐそこまできています 2006/10/02

私たちの身近な2007年問題を税金や年金の視点から取り上げてみました。

2007年問題と言われてまず頭に浮かぶのは、60歳定年とした場合の1947年(昭和22年)生まれを中心としたいわいる団塊の世代の大量の退職者が、もっとも発生するであろうといわれていることではないでしょうか?
今回はサラリーマンの退職に伴う一般的なケースについて触れていく事にしました。

初めに、退職すると退職金の支給を受けることになりますが、退職金にかかる税金には所得税のほかに、住民税(市民税、県民税)があります。退職金は、長年の勤労に対する報償的給与を一時的に支払うものであることなどから、退職所得控除を設けたり、他の所得と分離して課税されるなど、税負担が軽くて済むよう配慮されています。
勤務先に所定の手続きをしておけば、源泉徴収で課税関係が終了しますので、原則として確定申告をする必要はありません。
では、どのくらい税金を支払うことになるかは、下記に計算例を挙げて説明することにしましょう。
退職金には、退職所得控除があって、これは勤続年数に応じて次のようになります。

退職金の額から退職所得控除額を差し引いた後に1/2を掛けて課税所得金額を算出し、これに税率を掛けて、控除額を差し引いた残りの金額が所得税額となります。

計算例 30年勤務した方が退職金を2500万円受け取った場合
      退職所得控除額は、800万円+70万円×(30年−20年)=1500万円
      課税所得金額は、(2500万円−1500万円)×1/2=500万円
      所得税額は、500万円×0.2−33万円=67万円

住民税額は、前述の課税所得金額×住民税所得割の税額×0.9で計算します。
計算例では住民税額は、(500万円×0.1−10万円)×0.9=36万円となります。
したがって、定率減税前の税金の合計額は(所得税67万円+住民税36万円)=103万円です。

(退職所得の源泉徴収の段階では、定率減税の適用がありませんので、18年度中に退職所得のある方は、確定申告をすることによって所得税が還付される場合があります。)


次に退職後、再雇用又は、再就職した場合の在職老齢年金の減額についてふれてみましょう。

厚生年金は働きながら年金を受け取ることもできますが、特別支給(60歳から受給することができる厚生年金)では、賃金に応じて減額される仕組みになっています。18年10月現在では、平成14年4月1日以前に65歳に達している人は減額の対象にならなかったのですが平成19年4月に施行される改正では70歳以上の方についても、年金額減額の対象とされることになっています。
減額の対象には60歳台前半の方と60歳台後半の方と二通りの計算があって、賃金(総報酬月額相当額)および、年金額に応じて減額される仕組みになっています。

60歳 〜 64歳   
@年金月額と総報酬月額相当の合計が28万円以下の場合 → 年金の支給停止                        
                                     (減額)はありません

A28万円を超えた場合  → 総報酬月額相当額を超える額に対して1/2の年金が
                  支給停止となります。

B総報酬月額相当額が48万円を超える場合 → 総報酬月額相当額を超える分の
                              年金が支給停止となります。


65歳 〜 69歳    
@年金月額と総報酬月額相当の合計が48万円以下の場合  → 年金の支給停止
                                       (減額)はありません。

A年金月額と総報酬月額相当の合計が48万円を超える場合  →  総報酬月額相当額
                                          を超える額に対して
                                          1/2の年金が支給
                                          停止となります。

※老齢厚生年金に対してのみで基礎年金部分は全額支給されます。


最後に、失業給付についてもふれてみましょう。

退職後、雇用保険から失業給付を受給すると、受給期間満了まで、老齢厚生年金は支給停止となります。
( この給付調整の対象は、昭和13年4月2日以降に生まれた人です。4月1日以前生まれであれば同時に受け取れます。)
また、65歳以降に退職した人は、雇用保険からは高齢者求職者給付という一時金が受給できることとなりますが、こちらは年金と併せて受け取ることができます。
さらに、60歳到達時にくらべて賃金が75%未満に目減りした60〜64歳の在職者には、雇用保険から『高年齢雇用継続給付』として賃金の15%を限度とした給付がありますが、この給付を受けた場合、年金額が一部カットされます。
        


皆さん!年金や保険給付のしくみを活用して、上手に受給して下さい。

※前述の各事柄については、いずれも現行法に基づいて記述しております。所得税や住民税、他に年金など平成19年には改正されることになっていますので、ご注意下さい。

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