電子申告(e-Tax)推進宣言!! 2006/12/28
現在、インターネットの普及やブロードバンド化によるネットワークの高速化がますます加速しており、情報通信技術(IT)が広く利用され高度情報化社会への変化が始まっています。その例は電子メール、電子出版、電子商取引、電子カルテ、電子マネーの実験などに見ることができるでしょう。ITという言葉も私たちの生活にかなり浸透していて、いささか使い古されてきた感さえあります。
国のIT化政策・e-Japan構想における電子政府といった計画も、こうしたインフラの整備に伴って着々と実現への道を歩みだしています。「わが国を世界最先端のIT国家とする」ために、政府は重点施策を設けて取り組んでいるわけです。
そうした動きの中で、電子政府の実現に向けた先導的な取組として、国税電子申告・納税システム(e-Tax)がすでに平成16年6月から全国で一斉に始まっており、平成17年1月からは地方税の電子申告(eLTax)が一部開始されています。
電子申告とは、インターネットを利用して、紙に記載した申告書を提出する代わりに、一定の様式のデータを税務署に送信することです。今までは、税務署に申告書を提出するためには、申告書を紙の形で税務署に持参するか、郵送するしかなかったのですが、いちいち紙に印刷しなくてもネット経由で、電子データの形で申告手続をすることができるようになったのです。
当事務所でも、IT社会の到来は将来的に必然であるとする立場から、e-Taxシステムがスタートした平成16年6月から、法人のお客様を中心に協力をお願いして電子申告に取り組んできました。
e-Taxを利用するメリットとしては、、税務署や金融機関の窓口に赴くことなく自宅やオフィスから、申告や納税などの手続を行うことが可能であり、e-Taxに対応した会計ソフトを利用すると、会計処理や申告等データの作成から提出まで一連の作業を電子的に行うことができるため、、事務の省力化やペーパーレス化につながります。
このようなメリットがあれば、もっと普及してもいいはずですが、国民による利用はほとんど進んでいません。平成17年度の個人所得税の確定申告における利用率はわずか0.15%と利用状況は低迷しています。なぜでしょうか?
利用実績が低調な理由はいくつか考えられますが、最大の理由は、電子申告をするにあたり、ICカードで電子認証しなければならないことでしょう。これはインターネットを使う以上そのセキュリティ対策として最も有効な手段なのですが、ICカードで電子認証をするということがまだ一般的ではありません。さらに、ICカードを取得するには、市区町村の役所等に納税者本人が足を運んでいただく必要があります。住基カードを発行してもらい、カードのICチップに公的個人認証番号(電子証明書)を格納します。これを使って、電子署名をして国税庁のサーバーに確定申告データを伝送します。電子証明書を使って、申告データに電子署名するためには、ICカードリーダライタという周辺機器が必要になります。電子証明書の発行もタダではありませんし、有効期間もわずか3年です。
また、電子申告で申告データが伝送できても、電子データに変換できない医療費の領収書など添付書類は、税務署へ郵送または持参しなければならず、二度手間となってしまいます。年に数回の手続きのために、こんな手間をかける気にはなれないでしょう。
しかしここへきて低迷する利用状況を打開するために、政府・自民党は思い切った推進策を打ち出してきました。自民党税制調査会は12月14日に19年度税制改正大綱を取りまとめ公表しましたが、それによると、@、平成19年1月4日以後、税理士が納税者の申告書等を作成し、納税者に代わって電子申請等をする場合に、納税者の電子署名を省略することができることとしました。税理士の電子署名のみで電子申告ができるようになったのです。
さらに、A、平成20年1月4日以後に、平成19年分以後の所得税の確定申告を電子申告により行う場合、医療費の領収書、社会保険料控除の証明書、源泉徴収票等の添付書類を省略することができるようになります。
また、B個人が自分で、平成19年分又は平成20年分の所得税の確定申告を申告期限までに自己の電子証明書及び電子署名を添付して電子申告により行う場合、一定の要件のもと、、一回に限りその年の所得税の額から5,000円(その年の所得税額を限度)を控除する制度を創設するようです。
詳細はまもなく国税庁から発表されるでしょうが、特に@Aの改正は、税理士がお客様に電子申告を勧めるうえでネックとなっていた理由がほぼ解消されることになり、電子申告の普及に大きく貢献するでしょう。
現在電子申告は、導入初期段階で未熟なシステムであることは事実です。また、利用する納税者にとっても直接的なメリットや利便性はまだまだ少ないかもしれません。しかし、電子申告制度はIT立国を目指す国家戦略の柱になるものです。今まで投資した国費や国の事業計画からしても、断じて後戻りはできません。電子申告を含めて、電子政府が進展すれば、国、県、市町村の窓口業務が大幅にリストラされ、お金のかからない政府運営も不可能ではなく、国民全体の利益につながります。また、紙資源の節約にもつながり環境に与える影響も大きいでしょう。
経営者の皆様、当事務所は今後もさらに電子申告を推進し、100%達成を目指します。
電子申告を勧められたけれども、どうすればいいかわからないという方、ぜひ稲光税理士事務所にご相談ください!!