住宅税制の改正点 2007/04/28
前回は、法人及び個人事業者を対象とした『減価償却制度の改正』について説明しましたが今回は個人を対象とした『住宅税制の改正点』について触れてみたいと思います。
本年度の住宅税制に関する主な改正点は次の二点です。
【T】住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除の控除額の創設
【U】住宅のバリアフリ−改修促進税制の創設では、それぞれの内容について説明して
いきます。
【T】住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除の控除額の創設
(1) 制度の概要
従来からあった住宅ロ−ン控除制度について、昨年度の改正(所得税から住民税への
税源移譲)により、所得税から 住宅ロ−ンを控除しきれなくなるケ−スも生じる可能性
がある為、本制度の趣旨を確保する為、控除率及び控除期間の見直しが図られまし
た。
(2) 具体的内容
今回の改正点(特例)と現行制度との比較をすると次表のようになります。

※上記の表からも判るように、控除期間内で控除できる最高限度額は本特例も
現行制度も同額となっています。
(3) 留意点
@ この特例は平成19年及び平成20年の住宅取得等に限った特例措置である
こと。
A この特例は現行制度との選択適用となっていること。
B 平成11年から平成18年迄の住宅等の取得については所得税額から控除しき
れない部分については申告することにより住民税から控除することが出来ます
が、平成19年1月以降の住宅等の取得については住民税から控除することが
出来ないこと。
【U】住宅のバリアフリ−改修促進税制の創設
(1) 制度の概要
一定の居住者が平成19年4月1日から平成20年12月31日までの間に家屋にバリア
フリ−改修工事を含む増改築等(以下、バリアフリ−改修工事等といいます)を行っ
た場合、そのバリアフリ−改修工事に係る住宅ロ−ンの年末残高の一定割合を5年
間所得税から控除するというものです。
(2) 内容
具体的な内容は次表の通りです。

《計算例》
バリアフリ−改修工事を含む増改築工事の借入金残高が500万円(バリアフリ−改修
部分が100万円)の場合
100万円×2%+(500万円−100万円)×1%=6万円が所得税額から控除されること
になります。
(3) 留意点
@ 一定のバリアフリ−改修工事とは次に該当する工事でその工事費用(補助金
等で補填される部分を除く)の合計額が30万円を超える工事を言います。
イ. 廊下の拡幅 ホ. 手摺の設置
ロ. 階段の勾配の緩和 ヘ. 屋内の段差の解消
ハ. 浴室の改良 ト. 引き戸への取替え工事
ニ. 便所の改良 チ. 床表面の滑り止め化
A 一定の居住者とは次のいずれかに該当する者を言います。
イ. 50歳以上の者
ロ. 介護保険法の要介護者又は要支援者の認定を受けている者
ハ. 障害者である者
ニ. 居住者の親族のうち上記ロ若しくはハに該当する者又は65歳以上の者
のいずれかと同居している者
B 適用対象となる住宅借入金等の範囲は、償還期間5年以上の一定の借入金
とされています。
C この特例を適用する場合は、所定の法律に基づく指定確認検査機関又は建築
士法に基づく建築士が発行する一定の証明書を申告書に添付しなければなり
ません。
【V】最後に!!
今回新設された【T】の規定は現行制度(控除期間10年間)との選択適用となっており、又、【U】の規定は【T】の規定との選択適用となっています。
従って、適用するに当たっては将来の収入増加等を考慮に入れる等検討する必要があります。